こんにちは、ナイトウです。
さて、3回目の今回は、
エンタメとコンテンツの話の流れが異なる、
という話をしていきます。
前回、言葉の響きがカッコいい、
「エンタメ要素とコンテンツ要素のストーリーライティング」
と、つい書いちゃいましたけど、ライティングではないので:苦笑
「エンタメ要素とコンテンツ要素の話の流れの違い」
という言葉で話を先に進めていきましょう。(西洋かぶれしましたw)
ここで、鋭い人は
「映画の予告編やセールスレターはインフォ要素じゃないの?」
と、ツッコミを入れたくなるかもしれません。
確かにインフォ要素です。
ですが、僕の中で、インフォ要素はちょっとばかり特殊な感じがしています。
でも、映画の予告編やセールスレターは
それぞれエンタメ要素寄りとコンテンツ要素寄りなので、
まずは「極論」から入る方が、理解がしやすいのかな、と考えています。
極論思考は、物事をシンプルにします。
ということで、インフォ要素の話の前に、
エンタメ要素とコンテンツ要素について触れていきましょう。
エンタメ要素とコンテンツ要素の話の流れの違い
今回、あまり細かく解説すると、
それだけでセミナーができてしまうくらいのボリュームになってしまいます。
そこで、かなりざっくりと違いを説明します。
エンタメ要素の話の流れ、というのは、
つまり、ドラマや映画、アニメなどで使われるシナリオの書き方、とでも考えてください。
これは基本、三幕構成からなります。
海外だと、また言い方が違うようですが、
日本だと「序・破・急」と呼ばれるものですね。
能とか歌舞伎とか、そーいうところで使われているお話の流れです。
能を一度でも見たことがあれば、
パンフレット解説に「序破急」という単語が載っていたりするので、
知っている人もいるかもしれません。
あるいは、アニメ好きであれば、
ヱヴァンゲリヲン新劇場版でも使われていますね。
あれは「序・破・Q」ですけども。
で、この序破急がお話の最小構成単位です。
きちんとした、お話を作る場合、これを13個の局面に考えて、
視聴者が納得できる主人公の変化を描いていきます。
それを「13フェーズ構造」なんて言ったりもします。
今回この13フェーズ構造については省略します。
とにかく、エンタメ要素の基本的な流れは
「序破急」です。
一方で、コンテンツ要素の基本的な流れは、
ピラミッド型(?)をした、流れです。
つまり、
結論→概要説明→詳細説明→結論
あるいは、
結論→理由→論証→結論
というような、形です。
(昔は、逆三角型と言われてて 最後の結論がなかったみたいですが)
これらは、よく上司に説明するときに使う流れとも同じですね。
まず結論を言って、理由を言って、聞かれたらもっと細かい話をする、という・・・。
コンテンツ要素が強くなればなるほど、
結論、具体的なポイントは何か?、次どうすれば良いのか?
などがはっきりをわかるようにストーリーを描いていく必要があります。
ここまでのエンタメ要素とコンテンツ要素の流れをまとめると、
・エンタメ要素は叙述型
・コンテンツ要素は説明型
と僕は理解しています。
そして、これらは言いたいことがはっきりと異なります。
叙述型は、「過程に含まれたメッセージ」が最も伝えたいことですし、
説明型は「結論」が最も伝えたいメッセージです。
どういうことか。
エンタメ要素の強いヒーロー物の映画があったとして、
映画を観る前から、ほとんどのお客さんは
ヒーローが最後に巨悪に勝つことはわかりきっているはずです。
劇場版 名探偵コナンを映画館に観に行ったとしても、
誰もコナンが死んで事件が迷宮入りになる、なんて思ってもいませんし、
むしろ、「また難題な事件に偶然に出くわして、うまく解決するはずだ」
というか、「きっとかっこいいコナンくんが活躍してくれるに違いない」
なんて考えているはずです。
仮に、映画の販促ポスターに
「コナン死す!?」
みたいなことが書かれたとしていても、主人公が劇場で死にません。
それよりは、
「え?まじか、そんなことってあるの?」
みたいな、期待を胸に、劇場に足を運びます。
そして、良い意味で裏切られて満足して帰る、と:笑
というように、エンタメのシナリオでは結論は視聴者はなんとなくわかっていて、
それでも、その結論に至る「過程を楽しむために」映画を楽しみに行きます。
まぁ稀に、結論が全く予想外の方向性に振ってくる映画とかありますが、
その映画はそこがエンタメ要素でしょう。
基本は、結論は、どうでもいいんです:笑
いや、作品のストーリー上、大事なんですけど、そこは重要じゃない。
でも、コンテンツ要素が強い場合、結論って重要なんです。
部下が報告しに来てくれたとします。
あれこれ解決までの長いストーリーを聞かされて、最後に聞いた結論は
「わかりませんでした。」
っていうのは、きっとイラってくると思うんですよね:笑
「ストーリーはいいから、結論を言え」
そんな風に怒ってしまうかもしれません。
セミナーに参加するのだって、
何かをやった結果が知りたいからいくはずです。
そのまとまったノウハウが知りたいからいくはずです。
だから、コンテンツ化するときには、
先に結論を言うし、
「3つのポイント」などと言って
わかりやすくする必要が出て来ます。
と言うように、
・過程の中のメッセージが大事なのか?
・結論が大事なのか?
この2者は全く違います。
エンタメ要素とコンテンツ要素の発想が真逆と書いた理由はここです。
・・・・とは言え
このお話は、あくまで極論思考ですから、
セミナー中に受講生を期待させてから、重要なことを言う講師もいます。
こういう講師は素晴らしいですね。
こんな講師であれば、
仮に、映像クリエイターがセミナーのダイジェスト映像を依頼されたら、間違いなく作るのが楽です。
圧倒的に。
そりゃ、もう映えるし、響くし、プロモーションで使いやすいです。
こんな風に、セミナーなら、本来インフォ要素も入れ込むのが適切な姿かな、
なんて感じたりもします。
話が脱線しましたね。
ここまでで、
エンタメ要素とコンテンツ要素の話の流れの違いは伝わったかな、と思います。
しかし、これはあくまでエンタメ要素とコンテンツ要素だけの話であってインフォ要素は異なります。
インフォ要素とは、看板とか広告とか、そー言うものをさす
と僕は考えているんですが、
これらは、
“受け皿のためのフック”
みたいな役割を持っています。
つまり、エンタメ、コンテンツとは違い、
過程・結論ではなく、
どんな風に、盛り上げるのか?
どんな風に、期待させるのか?
どんな風に、自覚してもらうのか?
そういう要素が最も強いものです。
そこで編み出されたのが、セールスレターとかでよく使われる、
・AID(MR)Aの法則(映像だと、AIDAではなくAIDMRAなんですよ)
・QUESTフォーミュラ
・PASONAの法則
達だと僕は考えています。
ですから、
過程の中のメッセージが大事なのか?結論が大事なのか?
と言う両サイドの要素をこの真ん中のインフォ要素で
「どう期待させ、行動させるのか?」
を付与し、その出来上がった成果物が映画の予告編なのかセールスレターなのか?
の違いが出来上がっているのではないか、と今の僕は考えています。
さて、どうなんでしょうかねぇ。
こう言うのは絵を描いて説明するのがもっともわかりやすいんですが・・・。
と、かなり長くなってしまったので、
次回は、インフォ要素の話の流れについてちょっと復習も含めて解説して行きます。
では。